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エコビルド大賞受賞

昨日は、ecobuild2007 のメインイベント、エコビルド賞の公開審査が行われた。
一般部門から8作品、住宅部門から7作品が最終審査にノミネートされている。
住宅部門7作品のうち、3作品が「あたり前の家」ネットワーク会員社のもの。
前日のパネル展示を見て、ひいき目無しでこの3作品が群を抜いていたと感じた。
ただ、OMソーラー的な技術を用いた3作品全てが入賞するわけには行かないだろうと思った。

私の感想では「高樹沙耶の家」が、パネル的にも群を抜いて最有力候補。
ちょっと引っかかったのが、女優さんの名前を前面に出した事。
このコンテストの対象はあくまで建築物であり、住まい手では無いからだ。
「東京町家・町角の家」も非常に綺麗にまとめられていて、好印象。
気にかかる事と言えば、昨年エコビルド賞を頂いているので外される可能性が。
パネル展示会場を定点観測していると、「木造ドミノ」に一番人だかりができていた。
こちらはグッドデザイン賞はじめ各賞を受賞しているので外される可能性が。
いずれにしても、政治的な判断無しで純粋に審査されれば、この3つになるだろう。
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TVニュース番組の取材も2社(フジテレビ・鹿児島テレビ?)入っている。
まずは、一般部門8作品のプレゼンテーション。
こちらはスーパーゼネコンと大手設計事務所の草刈場。
非常に完成度の高い作品が凌ぎを削る。
プレゼンは皆さん極度の緊張のためか、台本棒読みだったりして、成果が上手く伝わらない。
質疑応答では、想定外の質問に頭が真っ白になり、呆然としてしまうシーンも。
昨年より今回は審査員の質問もシビアで、多くの発表者は言葉につまりしどろもどろ。
いやいや、厳しいなぁ・・・。自然と待っている人たちにも緊張感が走る。

さて、一般部門が終わり、住宅部門7作品のプレゼンテーションが始まる。
各発表者には、先程の緊張が尾を引いて、みんな硬い。

エコビルド大賞受賞_b0015157_1113868.jpgエコビルド大賞受賞_b0015157_1114918.jpg前半にはこんな人たちの発表もあった。エドワード鈴木さんは大分老けたが、やっぱりいい男に変わりは無い。迫さんは極度の緊張のためか、いつもの迫節が聞かれない。審査員と目を合わせない、こんな大舞台では迫マジックも通用しないのか。

プレゼンの順番を待つ間は、こんな和やかに談笑している場面もあったのだが・・・。

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さていよいよ問題の「東京町家・町角の家」のプレゼンテーション。

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いけない!やっぱり緊張感が尾を引いて、昨年のような笑顔が伊礼さんに見られない。
昨年受賞した作品と今回は、どこが違うんですか?シビアな質問が飛び交う。
標準化したスタイルを用いて、今回は町角をつくりながら地域と関わる計画で・・・。

エコビルド大賞受賞_b0015157_117226.jpgエコビルド大賞受賞_b0015157_1173647.jpgエコビルド大賞受賞_b0015157_1174811.jpg
続いて「木造ドミノ」のプレゼンテーションが始まった。
とんでもない事が起きてしまった・・・あの百戦錬磨の野沢さんが緊張しているのだ!
何とか無難にプレゼンしたものの、途中で時間が来てプレゼンを中止。あちゃぁ・・・。
質疑応答でも、しどろもどろ・・・考えがまとまらず要領を得ない。
この会場の雰囲気が、野沢さんをしてこんな状態に陥れるのかとびっくり。
実は、お昼に簡単な戦略会議を開いていて、リラックスしてと思いビールを出したのだ。
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いよいよ公開審査が始まった。
審査のルールは、各審査員が5点・3点・1点を各作品に付ける。
原則として、8作品の場合各審査員が5点ー2、3点ー4、1点ー2の割合で採点する。
それに会場審査で各部門得票数一番のものに1点が加点される。

一般部門は実力が拮抗していて、発表された点数にも大きな差は出ていない。
二転三転しながら、結局得点を優先すべきとの意見で、得点上位3作品がエコビルド賞に。
僕が一番いいと思っていた、竹中工務店のトヨタテクノミュージアムも入賞した。
まま、順当な結果だったように思う。

さて問題の住宅部門の発表・・・上位3作品と残り4作品で大きく得点差が開いた。
上位3作品は、「木造ドミノ」「下鴨の家(設計:エドワード鈴木)」「東京町家・町角の家」。
しかも、木造ドミノは20点と言う審査員全員が満点を付けたのだ。
僕の一押しだった「高樹沙耶の家」は、作品性ではなく女優と生活を出したのが裏目に出た。
公開審査の中で、東京町家は昨年も受賞しているし、今年は他の人に譲ってもとの意見が・・・。
あちゃ!心配が的中していやな展開に。
ハラハラドキドキの結果、3位と4位の得点差が大きいので政治的判断は避けるべきとなった。
あ~良かった。政治的に受賞が決まったら、賞の品格が落ちてしまう所だった。
良いものは、やっぱり良いのだ!昨年受賞したって、良いものが受賞するのはあたり前。
と言う事で、この上位3作品がエコビルド賞に決定!こちらも順当な結果だった。
ただ、惜しむらくは、高樹沙耶の家。
「エゴコロハウス」と言う題名にして、もっと作品性を強調したプレゼンにしていたら受賞しただろう。

さて問題の、エコビルド大賞の審査が始まった。
こちらは、全審査員が満点を付けた「木造ドミノ」圧勝と言う感じで意見が一致。
芦原審査員からは、生活にスポットを当てたものが評価されても良いとの意見もあったが。
村上審査員からは、こういった作品は非常に重要だけど、いつしか消えている事が多々ある。
きちんと継続報告を学会論文等公の場で発表して、成果を伝えて欲しい。との意見も。
いずれにしても良かった。住宅作品が大賞を取るのは画期的な出来事だ!
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エコビルド大賞を受賞する野沢さん。
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エコビルド賞を2年連続受賞する伊礼さん。
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そして関係者が集まっての記念撮影・・・みんな先程の緊張が嘘のようにいい顔している!
みなさん、応援ありがとうございました!

今回は多くの記録が生まれた。
「東京町家」:2連覇
あたり前の家ネットワーク:2作品受賞
SAREX:2連覇!2作品受賞!
OMソーラー:悲願の3連覇
住宅部門がエコビルド大賞初受賞
ついでに・・・相羽建設2連覇!
あたり前の家ネットでOMソーラーの家をつくるのが、一番のエコ!と言う結果か。
みんなまとめて、バンザ~イ!
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応援していただいた皆様と祝賀会で盛り上がったのは言うまでも無い!
大いに美酒に酔って、ご報告が遅れました事をお詫びします。

前日の迫さんとの約束通り、祝賀会費用は受賞者持ちという事で、二十数名分は・・・。
友さんがご祝儀で半分持ってくれたので大いに助かりました!ありがとうございます。

by modomino | 2007-11-23 13:44 | 木造ドミノについて


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